1970年代にアメリカでフィルムカメラマンのギャレット・ブラウン氏によって発明された移動撮影装置です。
当時は米国ロサンゼルスにあるシネマ・プロダクツ社がデザイン・開発・製造を行っていました。現在はTIFFEN社の商品となっています。
STEADICAMが発明されるまでは、移動撮影は車輪やレールを利用したドリーやクレーンを使用して行っていました。カメラを担いだだけでは画面が振れてしまうからです。しかし、クレーンやドリーは設置をしたり動かすスペースが必要なため足場の悪い場所や室内などせまい場所などでは使えない場合があります。そのような場合にSTEADICAMは活用されます。このため、どのような場所でもSTEADICAMを使用して撮影すると振れのない安定した映像が撮影できるのです。
STEADICAMの構造
「ヤジロベイの原理」を利用したものでカメラが傾いてもゆっくりと元の位置に戻るようになっている。
カメラを載せる本体・防振アーム・オペレーター(カメラマン)が着るベストの3つで構成されており、本体を中心に一方はカメラ、もう一方はモニターとバッテリーを取り付けることでバランスが取れるようになっている。
これでカメラの重心が本体に移行するため正確なコントロールが可能になる。つまり防振アームは本体とオペレータが着ているベストを接続するものでスプリングが搭載されていてオペレーターの振動を吸収するようになっています。同時に本体の重さを上半身全体に分散させて長時間のオペレートを可能にしています。
使用されている番組
ハリウッドではほとんどの映画で使用されています。また米国の人気テレビ番組「ER」では番組のほとんどがSTEADICAMによって撮影されています。
日本では、TBSの「世界遺産」やフジテレビで放映されていた「踊る大捜査線」などで使用されています。最近ではNHKの「世界ふれあい街歩き」が有名です。
関連サイト
サイト名 |
内 容 |
Tiffen Steadicam |
アメリカのSTEADICAMメーカー
(STEADICAM開発製造元・レンズフィルターメーカー) |
ステディカム
日本公式ウェブサイト |
東京のSTEADICAM製品日本総代理店
(銀一 海外商品部) |
ビデオ近畿 |
京都府に本社があるSTEADICAMの国内販売代理店
(放送業務用・家庭用ビデオ機器販売店) |
レトロ通販 |
東京のSTEADICAM正規代理店(小型映画専門店) |
S.O.J.A. |
Steadicam Operators Japan Associaton |